「少女終末旅行」というマンガを読み終えまして。
その読後感が「わーーーっ」と叫びたくなるもので、
夜眠れなくなりました。
3000年以降の世界を、少女2人が旅する。
人類がいなくなった世界を、ただひたすらに。
彼女たちのバックグラウンドなども特に説明はなく、
読む側は何が起きたのかもわからず、
想像するだけ。
そして、彼女たちの行き着く世界とは。
悲しみとか、そういうのともまた違う。
そう、
「無」
なんです。
私は小さい頃から、ずっと「死」に憧れていました。
何回か死のうと思ったけど、死ねなかった。
そして、今度は、子どもが生まれると、
逆にその子どもが私より先に逝ってしまうのではないかという
背筋が寒くなるような感覚にとらわれていました。
子どもたちが成長してくると、その感覚はだいぶ薄らいできたのですが、
このマンガを読んだとき、またゾゾゾーッと。
きっと、誰かを間違えて殺してしまったときも、同じ感覚になるんだろうなあ。
怖いのは「死」ではない。「無」なのだ。
この漫画は、その
「無」
をぐさぐさぐさっと表現している。
だから、こんなに叫びたくなるほどに切ない。
私たちはなんのために生きているのか?
そう、ここに「有る」こと。
「有」
のために生きているのだ。
このマンガは、私たちへのアンチ・テーゼ。
このように、無邪気な少女たちを、「無」に追いやる世界をつくってはいけないのだ。
そのことを教え伝えるために、人はここに「有」るのだ。